団塊ジュニア宣言

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団塊ジュニアは私にとって特別な世代である。それは両親の生まれた世代でもあるし、私が普段の派遣労働で関わる人々にこの世代が多いことが理由と思われる。

私は団塊ジュニアという世代を落ち着いて考えることに困難を覚える。私の両親はその世代の中では「勝ち組」に分けられる人たちである。一方仕事で関わる人々は世間一般で「負け組」と呼ばれる人たちである。その人たちが就職活動でどれほど苦労したか、そして家族や周りの人たちから「自己責任」の一言で冷笑されてきたかの実例を多く聞いた。この世代は日本が若者を切り捨て始めた世代である。(60年代には地方の中卒の若者を「金の卵」なんて呼んで、工場労働に従事させたりなどはあったが)大学を出たら就職先がなく、派遣労働に従事させられ、現在は「彼らに金を渡した所で彼らはもう子供を作らないのだから支援する必要はない」とまで言われ、そこまで遠くない未来には「団塊ジュニア」が年老いた時にどのように介護をするのかと不安がられている。彼らの人生を考える時に平静でいられるだろうか。そして何か彼らにできることを思いつけるだろうか。同情するしかできない。そんな姿を彼らに見せたら「同情するなら、金をくれ」と言われそうだ。

マルクス エンゲルス共産党宣言」の共産主義者やプロレタリアの部分を団塊ジュニアに変えて贈る。

団塊ジュニアは、自分の見解や意図を秘密にすることを軽べつする。団塊ジュニアは、これまでのいっさいの社会秩序を強力的に転覆することによってのみ自己の目的が達成されることを公然と宣言する。支配階級よ、団塊ジュニア革命のまえにおののくがいい。団塊ジュニアは、革命においてくさりのほか失うべきものをもたない。かれらが獲得するのは世界である。

日本の団塊ジュニア団結せよ!

(p97 マルクス エンゲルス共産党宣言岩波文庫